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マッチングアプリで始まった恋の行方💔44歳男性が語るSNS型投資・ロマンス詐欺800万円被害の実話💸

詐欺被害の実例
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マッチングアプリは、今や特別な出会いの場ではありません。

仕事が忙しい人、交友関係が限られている人、再出発を考える中高年層にとっても、ごく自然な選択肢として定着しています。

実際、多くの人が真剣な交際や再婚を目的に利用し、そこから幸せな関係を築いているのも事実です。

しかし、その「自然さ」こそが、詐欺にとって最も利用しやすい土壌になっています。

今回取り上げるのは、福岡市に住む44歳の男性が、マッチングアプリで出会った一人の女性を信じた結果、800万円もの金銭的被害を受けたSNS型投資・ロマンス詐欺の実態です。

マッチングアプリで出会った「彰子」44歳の男性が語るSNS型投資・ロマンス詐欺の全容「証券会社勤務の兄」も登場 取り返そうと「調査会社」に依頼すると【ケンミン特捜班】
皆さんの身近な驚きや疑問、不満や怒りなどをFBSが取材する「ケンミン特捜班」です。今回は「ロマンス詐欺で800万円をだまし取られた」という、福岡市に住む44歳の男性の訴えです。この動画の記事を読む>

この事例が重いのは、特別に欲が深かったわけでも、判断力が極端に欠けていたわけでもない、ごく普通の社会人が被害に遭っている点にあります。

男性は、最初から投資目的で相手と関係を築いたわけではありません。

やり取りは日常的で、感情のやりとりも自然でした。

少しずつ距離が縮まり、信頼が積み重なった先に、投資の話が「善意」や「将来のため」という形で持ち込まれます。

その流れはあまりにも滑らかで、後から振り返っても「どこで間違えたのか分からない」と語るほどでした。

さらに深刻なのは、被害が一度で終わらなかったことです。

詐欺に気づいた後、「取り戻せるかもしれない」という思いにつけ込まれ、暗号資産の行方を追跡すると謳う調査会社に依頼した結果、追加で金銭を失う二次被害にも遭っています。

これは、近年のロマンス詐欺で非常に多く見られる構造です。

この44歳男性の体験を軸に、

・なぜ相手を疑えなかったのか
・どの段階で立ち止まることができたのか
・なぜ被害がここまで拡大してしまったのか

という点を、感情論ではなく構造として解説していきます。

目的は恐怖を煽ることではありません。

マッチングアプリやSNSを利用する誰もが、自分事として冷静に判断するための視点を持つことです。

「恋愛感情があったから仕方ない」
「投資の知識がなかったから騙された」

そうした単純な話では片付けられない現実が、ここにはあります。

信頼と不安、期待と焦りがどのように組み合わされ、人を判断不能な状態に追い込んでいくのかを見ていきましょう。

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  1. SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺とは何か
    1. 中高年男性が狙われやすい理由
    2. 「自分だけは大丈夫」が崩れる瞬間
  2. マッチングアプリでの出会い|最初は普通だった関係性
    1. アプリで出会った「彰子」という女性
    2. LINE移行後に深まる親密なやり取り
    3. 会ったことがない相手を信じてしまう心理
  3. 投資話が始まるまでの流れ|恋愛と資産形成のすり替え
    1. デジタルアート投資という聞き慣れない話
    2. 「証券会社勤務の兄」が登場する理由
    3. 利益が出ているように見える偽サイトの仕組み
  4. 800万円被害に至る決定的局面|引き出せない時点での異常性
    1. 貯金400万円を失うまでの判断の連鎖
    2. 消費者金融からの借金を選ばせる誘導
    3. 追加送金を求められ続ける構造の正体
  5. 二次被害という罠|回復を謳う調査会社の危険性
    1. 暗号資産追跡を謳う業者の実態
    2. 調査費70万円を失うまでの心理状態
    3. 「取り戻せる話」が最も危険な理由
  6. SNS型ロマンス詐欺についてよくある質問
    1. Q. マッチングアプリで知り合った相手が投資の話をしてきたら詐欺ですか?
    2. Q. 実際に利益が出ている画面を見せられましたが、それでも詐欺ですか?
    3. Q. 相手が「身内に証券会社勤務の人がいる」と言っていますが信用できますか?
    4. Q. 会ったことはありませんが、毎日やり取りしています。それでも詐欺の可能性はありますか?
    5. Q. 借金をしてまで投資を勧められた場合、どう考えるべきですか?
    6. Q. 詐欺だと気づいた後、取り戻せる方法はありますか?
    7. Q. 暗号資産の追跡をしてくれる業者は信用できますか?
    8. Q. 被害に遭った場合、まず何をすべきですか?
    9. Q. 自分は慎重な性格ですが、それでも引っかかりますか?
    10. Q. この詐欺から身を守るために一番大切なことは何ですか?
  7. まとめ|SNS型ロマンス詐欺から身を守るための判断軸
    1. 会ったことのない相手の投資話は信じない
    2. 送金を求められた時点で立ち止まる
    3. 被害後は一人で動かず公的機関に相談する

SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺とは何か

SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺とは、恋愛感情や信頼関係を入口にして金銭をだまし取る詐欺手口です。

最大の特徴は、最初から「詐欺らしい行為」がほとんど見えない点にあります。

相手は投資家でも金融の専門家でもなく、まずは恋愛や人間関係の相手として現れます。

そして、十分に心の距離が縮まった段階で、投資や資産形成の話が「善意」や「将来のため」という形で持ち込まれます。

この詐欺は、単なる投資詐欺とも、単なる恋愛詐欺とも異なります。

恋愛感情によって判断力を緩め、その状態で投資判断をさせる点に本質があります。

そのため、被害者本人は「投資で失敗した」とも「恋愛で騙された」とも言い切れず、長く混乱を抱えることになります。

SNS型投資詐欺では、暗号資産や海外サイト、デジタルアート、未公開投資など、実態が分かりにくい分野が選ばれやすい傾向があります。

理由は明確で、仕組みを理解するのに時間がかかり、「よく分からないが相手を信じたい」という心理を作りやすいからです。

さらに、画面上では利益が出ているように見せかける偽サイトを使うことで、被害者自身が「成功している」と錯覚する構造も組み込まれています。

ここで重要なのは、この詐欺が欲の強い人や判断力の低い人だけを狙っているわけではないという点です。

むしろ、真面目で、感情を大切にし、相手との関係を壊したくない人ほど、深く巻き込まれていく傾向があります。

中高年男性が狙われやすい理由

SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺において、中高年男性が被害に遭いやすいのには、明確な背景があります。

それは、年齢や性別そのものではなく、生活環境と心理状態の組み合わせです。

まず、多くの中高年男性は、

・仕事中心の生活が長く続いてきた
・人に弱音を吐く習慣が少ない
・プライベートでの孤独感を表に出しにくい

といった特徴を持っています。

マッチングアプリやSNSでの出会いは、こうした状況に自然に入り込んできます。

相手は否定せず、話を聞き、共感し、褒めてくれる存在として現れます。

この時点で、相手は「怪しい存在」ではなく、心を許せる相手として認識されます。

次に、経済的な側面も無視できません。

中高年層は、若年層に比べて一定の貯蓄を持っている場合が多く、消費者金融の利用枠も比較的高く設定されやすい傾向があります。

詐欺側は、会話の中で生活状況や仕事の話を聞き出し、どこまで資金を引き出せるかを慎重に見極めています。

さらに、「今からでも遅くない」「老後のため」「将来の安心」といった言葉が刺さりやすいのも、この層の特徴です。

これは欲ではなく、責任感や不安から来る感情です。家族や自分の将来を考える真面目さが、そのまま利用されてしまいます。

中高年男性が狙われやすいのは、弱いからではありません。

むしろ、

・人を簡単に疑わない
・約束や関係性を大切にする
・一度信じた相手を裏切りたくない

こうした価値観を持っているからこそ、詐欺の構造に噛み合ってしまうのです。

「自分だけは大丈夫」が崩れる瞬間

多くの被害者が口を揃えて言うのが、「まさか自分が騙されるとは思わなかった」という言葉です。

SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺において、この感覚が崩れる瞬間は、非常に静かに訪れます。

最初は、

「お金の話はまだ先」
「投資はあくまで相手の成功談」

という段階です。

この時点では、自分が詐欺に近づいているという認識はほとんどありません。

次に訪れるのが、小さな成功体験です。

・画面上で利益が出ている
・相手が喜んでくれる
・自分の判断が正しかったと感じる

この成功体験が、「自分は冷静に判断できている」という自信を生みます。

ここで警戒心はさらに下がります。

そして決定的なのが、

「ここでやめたら損をする」
「相手を疑うと関係が壊れる」

という心理が同時に生まれた瞬間です。

この段階に入ると、判断基準は安全性ではなく、これまで積み上げた関係やお金を無駄にしないことに変わります。

ここで初めて、「自分だけは大丈夫」という前提が静かに崩れますが、その時にはすでに後戻りが難しくなっています。

重要なのは、この詐欺が恐怖や脅しではなく、

信頼・共感・希望

という一見ポジティブな感情を使って進行する点です。

そのため、被害者本人も「詐欺に遭っている」という実感を持ちにくく、気づいたときには被害が大きく膨らんでいます。

SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺は、知識不足の問題ではありません。

誰もが持っている感情の流れを、極めて自然な形で利用している構造の問題です。

この構造を知ることが、次に同じ場面に立たされたとき、自分を守るための最も現実的な武器になります。

マッチングアプリでの出会い|最初は普通だった関係性

SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺の多くは、「最初から怪しい出会い」ではありません。

むしろ、被害者自身が後から振り返っても「どこに違和感があったのか分からない」と感じるほど、出会いの段階は自然で、日常的です。

アプリで出会った「彰子」という女性

男性が利用していたのは、ごく一般的なマッチングアプリでした。

年齢、居住地、職業などのプロフィールは整っており、写真も不自然さはありません。

相手の女性は「彰子」と名乗り、落ち着いた雰囲気と丁寧な言葉遣いが印象的だったといいます。

マッチングアプリで出会った「彰子」44歳の男性が語るSNS型投資・ロマンス詐欺の全容「証券会社勤務の兄」も登場 取り返そうと「調査会社」に依頼すると【ケンミン特捜班】
皆さんの身近な驚きや疑問、不満や怒りなどをFBSが取材する「ケンミン特捜班」です。今回は「ロマンス詐欺で800万円をだまし取られた」という、福岡市に住む44歳の男性の訴えです。この動画の記事を読む>

やり取りは、

・仕事の話
・休日の過ごし方
・最近気になっているニュース

といった、誰にでも起こり得る話題から始まりました。

特別に甘い言葉が多かったわけでもなく、むしろ距離感は控えめで、相手を尊重する姿勢が感じられたと語っています。

ここで重要なのは、相手が過度に理想化された存在として登場していない点です。

詐欺というと、最初から完璧で魅力的な人物像を想像しがちですが、実際には「話しやすい」「感じがいい」「無理がない」と思わせる設計が取られています。この段階では、警戒心が働く理由はほとんどありません。

また、相手が自分の生活や価値観に興味を持ってくれていると感じたことも、信頼を深める要因になりました。

否定せず、遮らず、話を聞く姿勢は、人間関係において非常に強い安心感を生みます。

LINE移行後に深まる親密なやり取り

一定期間アプリ内でやり取りを続けた後、自然な流れでLINEへの移行が提案されます。

「アプリだと通知に気づきにくい」
「もう少し気軽に話したい」

こうした理由は、多くの人が一度は経験したことのあるものです。

ここでLINEに移行したからといって、即座に危険だと感じる人はほとんどいません。

LINEに移ってからのやり取りは、さらに日常的になります。

・おはよう、お疲れさまという挨拶
・仕事が終わった時間帯の短いやり取り
・体調や天気を気遣う言葉

この積み重ねによって、相手は「アプリで知り合った人」から「日常にいる人」へと変わっていきます。

ここが、非常に重要な転換点です。

人は、毎日やり取りする相手に対して、無意識のうちに信頼を置くようになります。

しかも、その信頼は理屈ではなく、生活のリズムに組み込まれることで形成されるため、疑う理由を見失いやすくなります。

この段階でも、投資の話やお金の話は一切出ていません。

だからこそ、「詐欺の入口にいる」という認識を持つことは極めて難しいのです。

会ったことがない相手を信じてしまう心理

多くの人が疑問に思うのが、「実際に会ったことがないのに、なぜそこまで信じてしまうのか」という点です。

しかし、この疑問は後付けの視点であり、当事者の心理とは少しずれています。

人が相手を信じる理由は、必ずしも「会ったかどうか」ではありません。

・毎日やり取りしている
・自分の話を覚えてくれている
・感情に寄り添ってくれる

こうした要素が揃うと、脳は相手を実在する信頼できる関係として認識します。

画面越しであっても、感情のやり取りが十分に成立していれば、「会っていない」という事実は重要でなくなっていきます。

さらに、忙しさや距離、仕事の都合といった理由が重なると、「まだ会えていないだけ」という解釈が自然に成り立ちます。

会えないこと自体が疑いの材料ではなく、むしろ「大人同士の事情」として納得されてしまうのです。

ここで厄介なのは、信じている自分を否定したくない心理が働く点です。

「ここまでやり取りしてきた相手が嘘のはずがない」
「自分が見抜けていないはずがない」

この感覚が生まれると、小さな違和感があっても、それを打ち消す方向に思考が動きます。

結果として、疑うよりも信じる方が心理的に楽になり、関係はさらに深まっていきます。

この段階までの流れを見ると、詐欺というよりも、ごく普通の関係構築にしか見えません。

だからこそ、このタイプの詐欺は防ぎにくく、被害が深刻化します。

重要なのは、「なぜ信じてしまったのか」を責めることではありません。

誰もが同じ条件に置かれれば、同じ判断をする可能性があります。

投資話が始まるまでの流れ|恋愛と資産形成のすり替え

SNS型投資・ロマンス詐欺において、最も重要で、そして最も気づきにくいのがこの段階です。

ここまでの関係は「恋愛」や「人間関係」として自然に積み上がってきました。

しかし、このあとで起きるのは、恋愛の延長線上に見せかけた価値観のすり替えです。

お金の話は、突然割り込んでくるのではなく、「あなたのため」「将来のため」という形で、静かに入り込んできます。

被害に遭った44歳男性も、「ここから詐欺が始まった」と明確に指摘できる瞬間はなかったと語っています。

むしろ、「応援したい」「一緒に良くなりたい」という感情が、判断を後押ししていました。

デジタルアート投資という聞き慣れない話

投資の話題は、ある日突然持ち出されたわけではありません。

最初は、

「最近、勉強していることがある」
「将来のために少しずつ準備している」

といった、ごく個人的な話題として登場します。

そこで出てきたのが、デジタルアートへの投資という、聞き慣れない分野でした。

ここが非常に巧妙な点です。株や不動産のように一般的すぎる投資ではなく、

・新しい分野
・詳しい人しか知らない世界
・今後伸びると言われている

こうしたイメージを持つテーマが選ばれています。

被害者は「自分が知らないだけかもしれない」「時代に取り残されているのかもしれない」と感じ、否定よりも理解しようとする姿勢を取ります。

さらに、この話は決して「儲かるからやろう」と強く勧められるわけではありません。

「私はやってみて良かった」
「無理にとは言わない」

という形で語られます。

そのため、受け手は「自分で選んでいる」という感覚を持ちます。

実際には、選択肢は最初から誘導されているにもかかわらず、です。

この段階での最大のポイントは、恋愛感情と投資判断がまだ明確に分離していないことです。

投資はあくまで話題の一つであり、関係性を壊すリスクは感じられません。

そのため、警戒心が働きにくくなります。

「証券会社勤務の兄」が登場する理由

デジタルアート投資の話がある程度進んだところで、次に登場するのが「第三者」です。

今回の事例では、「証券会社に勤めている兄」という設定でした。

この人物の役割は、非常に明確です。

恋愛関係に見える話を、専門的で現実的な話に変換することです。

恋愛相手から直接お金の話をされると、多くの人は違和感を覚えます。

しかし、

「身内に詳しい人がいる」
「専門家の意見を参考にしている」

という形になると、話の性質が変わります。

感情の話ではなく、知識の話にすり替わるのです。

この「兄」は、

・専門用語を交えた説明
・慎重さを装った発言
・リスクにも触れる姿勢

を見せます。

そのため、被害者は「詐欺ならこんな回りくどい説明はしないだろう」と感じてしまいます。

実際には、この慎重さこそが信用を得るための演出です。

また、恋愛相手自身は、

「私は詳しくないから」
「兄に教えてもらっているだけ」

という立場を取ることによって、

・お金の話をしても関係が壊れにくい
・責任の所在が曖昧になる

という効果が生まれます。

投資の判断をしているのは自分だけれど、情報源は信頼できる第三者、という構図が完成します。

利益が出ているように見える偽サイトの仕組み

実際に暗号資産を購入し、指定されたサイトに送金すると、画面上には「利益」が表示されるようになります。

ここで多くの被害者が、「少なくとも投資自体は本物なのではないか」と感じます。

しかし、このサイトは実際の市場と連動していません。

・数字は自由に操作できる
・利益は見せられるが引き出せない
・出金には追加条件がつく

という仕組みになっています。

特に危険なのは、「利益が大きく表示される」点です。

今回のケースでも、画面上では3000万円以上の利益が出ているように見えていました。

この数字は、冷静な判断を奪うには十分すぎる威力を持っています。

ここで心理は大きく変わります。

・もう詐欺かどうかではない
・どうやって引き出すかが問題

という思考に切り替わるのです。

この時点で、判断基準は安全性ではなく、期待している結果をどう実現するかにすり替わっています。

さらに、出金を試みると、

・手数料
・税金
・保証金

といった名目で追加の送金が求められます。

「これを払えば引き出せる」という説明が繰り返され、被害は拡大していきます。

ここで起きているのは、恋愛と投資の単なる混在ではありません。

恋愛によって作られた信頼を、投資判断に転用する構造です。

・相手を疑うことは、関係を壊すこと
・投資を断ることは、相手の善意を否定すること

そう感じさせる設計が、静かに、しかし確実に進行します。

ここまで来ると、「冷静に考えればおかしい」という言葉は、ほとんど意味を持ちません。

冷静でいられない状態を、最初から作られているからです。

800万円被害に至る決定的局面|引き出せない時点での異常性

この章で扱うのは、SNS型投資・ロマンス詐欺における最も危険で、最も引き返しにくい局面です。

被害者自身も後になって「ここで止まるべきだった」と振り返るポイントは存在します。

しかし実際には、その時点で冷静な判断を下すことは極めて困難でした。

なぜなら、この局面では判断基準そのものが、すでに大きく歪められているからです。

結論から言えば、一度でも「引き出せない」という事態が起きた時点で、その投資は成立していません

それにもかかわらず、なぜ男性は貯金を失い、借金にまで踏み込んでしまったのでしょうか。

貯金400万円を失うまでの判断の連鎖

最初の送金は、決して大きな金額ではありませんでした。

「少額で試してみる」
「本当に利益が出るか確認する」

この段階では、男性自身も慎重に行動しているつもりでした。

画面上では確かに利益が増えていき、数字は日を追うごとに積み上がっていきます。

この視覚的な変化が、投資が正常に機能しているという錯覚を生み出します。

問題が表面化したのは、出金を試みたときでした。

「現在は引き出し手続き中です」
「セキュリティ確認が必要です」

そう説明され、引き出しは一時的に止められます。

しかしこの時点では、男性はまだ詐欺だとは考えていません。

なぜなら、

・利益は表示されている
・手続きが進んでいるように見える
・相手が慌てず冷静に対応している

という状況だったからです。

ここで重要なのは、出金できないという異常事態が、トラブルとして処理されている点です。

投資そのものが偽物だという発想には、まだ至りません。

その後、「出金条件を満たすための追加対応」として送金を求められます。

「ここまで来たのだから」
「もう少しで完了するなら」

そう考え、貯金を切り崩していきます。

この時点で、判断は「安全かどうか」ではなく、これまでの行動を無駄にしないかどうかに切り替わっています。

結果として、男性は貯金400万円をすべて失いました。

しかし、本人の感覚としては「400万円を失った」のではなく、「3000万円以上の利益を引き出すために必要な過程を踏んでいる」という認識だったのです。

消費者金融からの借金を選ばせる誘導

貯金が底をついた時点で、多くの人は「もう無理だ」と感じるはずです。

しかし、この詐欺の構造では、そこからさらに一段深い誘導が用意されています。

ここで登場するのが、

「今やめるのは一番もったいない」
「ここまで来た人は、皆最後までやっている」

という言葉です。

これらは、直接的な指示ではありません。

しかし、選択肢を一つに絞る効果を持っています。

さらに、

「一時的に借りるだけ」
「すぐ返せる」
「利益が確定すれば問題ない」

といった説明が重ねられます。

ここで重要なのは、借金そのものが目的ではなく、借金を正当な行動に見せるための物語が用意されている点です。

消費者金融という存在も、この物語に組み込まれます。

・審査が早い
・少額から借りられる
・誰でも利用できる

これらは本来の利便性ですが、この局面では「選びやすさ」として機能します。

男性は、「自分で判断して選んだ」と感じながら、実際には強く誘導された選択を取らされています。

借金をした時点で、状況はさらに悪化します。

・返済しなければならない
・今さら引き返せない
・失敗を認めたくない

この心理状態が、次の送金を後押しします。

借金は冷静さを取り戻すためのブレーキではなく、詐欺構造に深く絡め取られるための加速装置として機能してしまいます。

追加送金を求められ続ける構造の正体

最終的に男性が直面したのは、終わりの見えない送金要求でした。

「これで最後」
「次が本当の最終確認」

そう言われながら、理由を変えて追加送金が求められます。

・手数料
・税金
・保証金
・口座解除費用

名目は変わりますが、構造は同じです。

払えば引き出せる、払わなければ失うという二択を突きつけられます。

ここで注目すべきなのは、条件が一度も固定されない点です。

正規の取引であれば、最初に明確な条件が提示され、それ以上増えることはありません。

しかし、この詐欺では、支払うたびに新しい条件が生まれます。

これは偶然ではありません。

最初から「引き出させない」ことが前提だからです。

利益表示は、被害者を動かし続けるための演出に過ぎません。

この段階に入ると、被害者の関心は、

・安全性
・正当性

ではなく、どうすれば終わるのかに集中します。

つまり、詐欺かどうかを判断する視点が、完全に奪われています。

ここでのポイントは、800万円という金額が、一度の判断ミスで失われたわけではないという事実です。

・小さな納得
・少しの期待
・関係を壊したくない気持ち

これらが積み重なり、気づいたときには戻れない場所まで進んでいます。

そして何より重要なのは、引き出せない時点で、その投資はすでに破綻しているという点です。

この判断を、その場で下せるかどうか。

それが、被害を400万円で止められるか、800万円に膨らむかを分ける境界線になります。

二次被害という罠|回復を謳う調査会社の危険性

SNS型投資・ロマンス詐欺の本当の怖さは、被害に気づいた瞬間で終わらない点にあります。

むしろ、気づいた後こそが最も危険な時間帯だと言っても過言ではありません。

一次被害で失った金額への後悔、不安、焦り、そして「何とか元に戻したい」という切実な感情が、次の罠への扉を開いてしまうからです。

今回の44歳男性も、投資サイトが詐欺だと気づいた後、「このままでは終われない」「せめてお金の行方だけでも知りたい」という思いから、回復を謳う調査会社にたどり着きました。

この判断が、結果的にさらなる被害につながっていきます。

マッチングアプリで出会った「彰子」44歳の男性が語るSNS型投資・ロマンス詐欺の全容「証券会社勤務の兄」も登場 取り返そうと「調査会社」に依頼すると【ケンミン特捜班】
皆さんの身近な驚きや疑問、不満や怒りなどをFBSが取材する「ケンミン特捜班」です。今回は「ロマンス詐欺で800万円をだまし取られた」という、福岡市に住む44歳の男性の訴えです。この動画の記事を読む>

暗号資産追跡を謳う業者の実態

詐欺被害に遭った直後、人は必ず情報を探します。

「暗号資産 追跡」
「詐欺 取り戻す 方法」

といった言葉で検索すると、必ず目に入るのが、暗号資産の行方を追跡できる海外送金でも回収実績があると謳う業者の存在です。

これらの業者は、一見すると非常に専門的です。

・ブロックチェーン解析
・国際的なネットワーク
・過去の成功事例

といった言葉が並び、被害者の「素人では太刀打ちできない」という不安を巧みにすくい上げます。

問い合わせをすると、丁寧で落ち着いた対応が返ってきます。

ここで被害者は、「やっとまともな相手に出会えた」と感じてしまいます。

しかし、ここに大きな落とし穴があります。

暗号資産の流れを確認することと、失ったお金を取り戻すことは、まったく別の話です。

多くの業者は、

・追跡は可能
・回収は状況次第
・返金を保証するものではない

という形で、言質を取られないようにしています。

表現は巧妙で、嘘をついているわけではありません。

しかし、被害者が期待している「お金が戻る」という結果に直結する保証は、どこにもありません。

調査費70万円を失うまでの心理状態

男性がこの調査会社に依頼した時点で、心理状態はすでに通常とは大きく異なっていました。

・800万円を失った現実を直視できない
・何もしなければすべてが無駄になる
・ここで諦めたら本当に終わってしまう

こうした思考が頭の中を占めています。

調査会社から提示されたのは、調査費70万円という金額でした。

冷静に考えれば高額ですが、この時点での男性にとって、比較対象は「70万円」ではありません。

「800万円を失ったまま終わる未来」との比較です。

この構図になると、「70万円で可能性があるなら安い」と感じてしまいます。

ここでも判断基準は、安全性や合理性ではなく、失ったものを取り戻したいという感情に完全に支配されています。

さらに、

「今すぐ動かないと資金の追跡が難しくなる」
「時間が経つほど不利になる」

といった説明が加わります。

これは被害者の焦りを正当化するための典型的な言葉です。

男性は、「迷っている暇はない」と感じ、契約を結びます。

結果として、調査は行われたとされましたが、

・資金の所在は特定できない
・回収は不可能
・詳細な報告は開示できない

という説明で終わります。

失ったお金は一円も戻らず、残ったのは借金と、さらに深い後悔だけでした。

「取り戻せる話」が最も危険な理由

二次被害がこれほど深刻になる理由は明確です。

一次被害で壊れた判断力を、回復の話がさらに刺激するからです。

「取り戻せるかもしれない」という言葉は、

・希望
・安心
・救済

のように聞こえます。

しかし実際には、最も冷静さを奪う言葉でもあります。

この段階の被害者は、すでに自分の判断を疑っています。

そのため、「専門家に任せるしかない」という思考に傾きやすくなります。

ここで忘れてはいけないのは、詐欺被害の回復を確実に約束できる第三者は存在しないという事実です。

警察や公的機関でさえ、回収を保証することはできません。

それにもかかわらず、「可能性がある」「実績がある」と強調する話は、その時点で疑ってかかる必要があります。

「もうこれ以上失いたくない」という気持ちと、「ここまで来たのだから何とかしたい」という気持ち。

この二つが同時に存在する状態こそが、二次被害の温床です。

恐ろしいのは、詐欺は一度で終わらないことがあるという現実です。

被害に遭った人ほど、

・冷静に判断できなくなる
・強い救済願望を持つ
・孤立しやすくなる

この状態を利用する話は、投資詐欺以上に見抜きにくく、傷を深くします。

被害に気づいた時に本当に必要なのは、
「何とか取り戻す方法」を探すことではありません。

これ以上被害を広げないために、一人で判断しないことです。

SNS型ロマンス詐欺についてよくある質問

ここでは、実際に検索で何度も調べ直されている疑問や、被害相談の現場で繰り返し出てくる質問について回答します。

Q. マッチングアプリで知り合った相手が投資の話をしてきたら詐欺ですか?

詐欺の可能性を強く疑うべき状況です。
すべてが即詐欺と断定できるわけではありませんが、出会いの目的が恋愛であるにもかかわらず、投資や資産運用の話が自然に入り込む場合は極めて危険です。

特に、
・暗号資産
・海外投資
・デジタルアート
・未公開案件

といった実態が見えにくい分野が出てきた場合は、恋愛ではなく金銭目的に軸足が移っている可能性が高いと考えて下さい。

Q. 実際に利益が出ている画面を見せられましたが、それでも詐欺ですか?

はい、その可能性は十分にあります。
SNS型ロマンス詐欺では、利益が出ているように見せる偽サイトが使われることが非常に多く、表示されている数字は自由に操作できます。

重要なのは「数字が増えているか」ではなく、自由に引き出せるかどうかです。
出金時に追加送金や条件を求められる場合、その時点で正常な投資ではありません。

Q. 相手が「身内に証券会社勤務の人がいる」と言っていますが信用できますか?

信用できる根拠にはなりません。
この設定は、詐欺で頻繁に使われる典型的な演出です。

第三者を登場させることで、
・恋愛とお金の話を分離して見せる
・専門性があるように錯覚させる

という効果を狙っています。実在確認ができない限り、話の信頼性は担保されません。

Q. 会ったことはありませんが、毎日やり取りしています。それでも詐欺の可能性はありますか?

あります。
むしろ、会っていないからこそ成立しやすいのがこの詐欺です。

毎日のやり取り、共感、気遣いは、脳に「信頼関係ができている」という錯覚を生みます。実際に会っていない事実は、忙しさや距離の問題として合理化されやすく、疑いの材料になりにくいのが特徴です。

Q. 借金をしてまで投資を勧められた場合、どう考えるべきですか?

その時点で、詐欺の可能性は極めて高いと言えます。
正規の投資で、個人に借金を勧めることはありません。

「今だけ」
「すぐ返せる」
「最後のチャンス」

といった言葉が出てきた場合、それは冷静な判断を奪うための典型的な誘導です。

Q. 詐欺だと気づいた後、取り戻せる方法はありますか?

非常に厳しいのが現実です。
警察や公的機関であっても、返金を保証することはできません

そのため、「必ず取り戻せる」「高確率で回収できる」と謳う業者には特に注意が必要です。被害後の焦りにつけ込む二次被害が多発しています。

Q. 暗号資産の追跡をしてくれる業者は信用できますか?

慎重になるべきです。
暗号資産の流れを確認すること自体は可能な場合がありますが、回収できるかどうかは別問題です。

追跡と回収を意図的に混同させて説明する業者は、被害者の期待を利用している可能性があります。

Q. 被害に遭った場合、まず何をすべきですか?

一人で判断しないことが最優先です。
・消費生活センター
・警察への相談
・家族や信頼できる第三者

に早めに状況を共有して下さい。恥ずかしさや後悔から相談が遅れるほど、二次被害のリスクが高まります。

Q. 自分は慎重な性格ですが、それでも引っかかりますか?

引っかかる可能性はあります。
SNS型ロマンス詐欺は、判断力の低さではなく、信頼・共感・責任感といった人間の自然な感情を利用します。

真面目で、約束を大切にする人ほど、構造にはまりやすい側面があります。

Q. この詐欺から身を守るために一番大切なことは何ですか?

「恋愛」と「お金」が同時に出てきたら、一度立ち止まることです。
相手を疑うことは冷たい行為ではありません。
自分の人生を守るための判断です。

迷った時点で誰かに相談する。この行動が取れるかどうかが、被害に遭うかどうかを分ける最大の分岐点になります。

まとめ|SNS型ロマンス詐欺から身を守るための判断軸

ここまで見てきた通り、SNS型ロマンス詐欺は「特別な人」や「判断力の弱い人」だけが被害に遭うものではありません。

恋愛、信頼、将来への不安といった、誰もが持つ自然な感情が丁寧に組み合わされ、気づかないうちに判断の軸そのものがずらされていきます。

だからこそ重要なのは、相手の言葉や関係性ではなく、自分がどの基準で判断するかを事前に決めておくことです。

会ったことのない相手の投資話は信じない

どれだけ親密に感じていても、どれだけ毎日やり取りをしていても、一度も対面していない相手からの投資話は信じない

このルールは例外なく守る必要があります。

SNS型ロマンス詐欺では、

・文章や通話で人柄を作り込む
・共感や気遣いで信頼を積み上げる
・会えない理由を自然に説明する

といった工程が丁寧に設計されています。

そのため、「会っていない」という事実は、当事者にとって次第に重要でなくなっていきます。

しかし、どれほど関係が深まったように感じても、画面の向こうの相手は実在確認ができません。

投資やお金の話は、相手の誠実さではなく、現実に確認できる情報と仕組みで判断するべきものです。

恋愛と資産形成が同時に語られた時点で、その話は距離を取る対象になります。

送金を求められた時点で立ち止まる

SNS型ロマンス詐欺における、最も分かりやすく、最も重要な分岐点がここです。

送金を求められた時点で、必ず立ち止まる

この一線を越えないだけで、被害の大半は防げます。

正規の投資であれば、

・契約内容が明確
・資金の流れが透明
・出金条件が最初から固定

されています。一方で、詐欺では、

・払えば次に進める
・今だけ必要
・最後の手続き

といった曖昧な説明が繰り返されます。

この時点で、「詐欺かどうか」ではなく、正常な取引ではないと判断することが重要です。

特に、

・借金を勧められる
・消費者金融の利用を示唆される
・出金のために追加送金が必要と言われる

こうした状況は、すでに詐欺の構造に深く入り込んでいます。

迷いが生じた時点で送金を止める。

この判断ができるかどうかが、被害額を大きく左右します。

被害後は一人で動かず公的機関に相談する

もし詐欺に気づいた場合、最も避けるべき行動は、一人で何とかしようとすることです。

被害直後は、

・恥ずかしさ
・後悔
・焦り

が強く、冷静な判断ができなくなっています。

この心理状態こそが、二次被害につながる最大の要因です。

「取り戻せるかもしれない」
「今動かなければ手遅れになる」

こうした言葉に引き寄せられそうになったら、必ず立ち止まって下さい。

回復を確実に約束できる第三者は存在しません。

被害に遭った場合は、

・消費生活センター
・警察
・信頼できる家族や第三者

といった公的・客観的な窓口に相談することが、被害をこれ以上広げないための唯一の現実的な行動です。

早く相談するほど、状況の整理と次の判断がしやすくなります。

SNS型ロマンス詐欺は、知識だけで完全に防げるものではありません。

しかし、

・会っていない相手のお金の話を断つ
・送金要求で必ず止まる
・被害後は一人で抱え込まない

この三つの判断軸を持っているだけで、被害に遭う可能性は大きく下がります。

相手を疑うことは冷たい行為ではありません。

自分の人生と生活を守るための、ごく当たり前の判断です。

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